(P[む]1-5)海馬亭通信 (ポプラ文庫ピュアフル む 1-5)

著者 :
  • ポプラ社 (2012年1月4日発売)
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山の神(やまんば)の娘、由布は、行方知れずの父親を捜して、風早の街へ降りて来た。 たまたま出会った小学生、千鶴に導かれ、元はホテルだったという「海馬亭」に住むことに。 一癖も二癖もある住人はそれぞれの悩みを抱えつつも、由布を暖かく迎え入れる。 山に残る姉への手紙という形で綴られた4篇のエピソード。

後半は、それから17年後の出来事。 家族のために頑張りすぎて歩けなくなってしまった少年、景を巡る物語の前編。 医師の千鶴先生の勧めで、今は住む人もない海馬亭で過ごすことになった景は、不思議な人に出会う。

いつの間にか欲しい本リストに入っていたのだけど、買ったきっかけは表紙絵が片山若子さんなのに気づいたから。 米澤穂信さんの小市民シリーズの表紙で知った、鮮やかで優しいタッチの絵が似合う世界観なら、きっと良いに違いないと。 こんな物語に小学生の頃に出会えたなら、とても幸せなことに違いない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸
感想投稿日 : 2020年7月10日
読了日 : 2020年7月6日
本棚登録日 : 2020年7月2日

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