現代の傭兵は多国籍企業。冷戦終了・ソ連崩壊によって途上国への関心が低下。加えて武器の流出で,低強度紛争は激化した。訓練されてない集団同士の争いに目を付けたのが民間軍事会社。その実態に迫る。
シンガーは『ロボット兵の戦争』,『子ども兵の戦争』に続いて三冊目。民間軍事会社には,戦闘もする軍事役務提供会社,戦略練ったり訓練したりの軍事コンサル会社,後方支援・兵站の軍事支援会社があって,それぞれの業界でしのぎを削ってる。これらの会社に依存してる国もある。民間軍事会社にはまだまだ不透明なことが多くて問題らしい。契約金額をふっかけるとか,手を抜いて紛争を引き延ばす,とか。紛争で食ってるのだからしょうがない?あと,戦闘員の脱走が戦略的に大損失でも,敵前逃亡は重罰とかいった軍法の適用はない。このへん中世の傭兵に似てるなあ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国際関係
- 感想投稿日 : 2011年10月29日
- 読了日 : 2011年2月7日
- 本棚登録日 : 2011年10月29日
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