アイデンティティ (こころの科学セレクション)

  • 日本評論社 (1999年5月1日発売)
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感想 : 4
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『こころの科学』の書籍化。

発達理論を中心にしてアイデンティティを論じている。かなり基本的で教科書的な内容に感じたのだけど、けっこうおもしろかった。

「昨日の自分」と「今日の自分」について、「なぜ同じ自分と言えるのか」というあたりに深みがあると面白かったのだけど、このあたりは心理学なのであまり期待しても仕方ないのでしょう。

全体としてなかなかおもしろいのだけど、特に「心身症とアイデンティティ」の章がよかった。
自分自身について、身体イメージ、自己、アイデンティティ、自我の4点で「自分自身」を捉えるあたり、なかなか普段読んでいるものでは得られない捉え方で、なるほどなあと思う。このあたりは「心理学らしい」感じがした。

そもそも「自分とは何か」というのを期待していたのだけど、発達を中心とした論がほとんどなので、「過渡期とはなにか」という視点で読んでもおもしろかったかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年11月20日
読了日 : 2019年11月20日
本棚登録日 : 2019年11月17日

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