『こころの科学』の書籍化。
発達理論を中心にしてアイデンティティを論じている。かなり基本的で教科書的な内容に感じたのだけど、けっこうおもしろかった。
「昨日の自分」と「今日の自分」について、「なぜ同じ自分と言えるのか」というあたりに深みがあると面白かったのだけど、このあたりは心理学なのであまり期待しても仕方ないのでしょう。
全体としてなかなかおもしろいのだけど、特に「心身症とアイデンティティ」の章がよかった。
自分自身について、身体イメージ、自己、アイデンティティ、自我の4点で「自分自身」を捉えるあたり、なかなか普段読んでいるものでは得られない捉え方で、なるほどなあと思う。このあたりは「心理学らしい」感じがした。
そもそも「自分とは何か」というのを期待していたのだけど、発達を中心とした論がほとんどなので、「過渡期とはなにか」という視点で読んでもおもしろかったかも。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年11月20日
- 読了日 : 2019年11月20日
- 本棚登録日 : 2019年11月17日
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