農学博士と元毎日新聞記者で、日々ファクトチェックのために戦われているお二人の共著。
このあたりのものの名著として、「食のリスク学(中西準子)」があるが、より戦っているからか、筆致が攻撃的。また、過去と比較すると、フェイクニュース関連がビジネスというか、むしろ構造的に産業化されていることがわかる。
また、元マスコミ人としての立場から、なぜ新聞社のニュースは一定の傾向が出てしまうのかについても、わかりやすく説明されている。
ちょっと熱い良書。
ただ結局、個人としてできるのは、「世界はなぜ地獄になるのか(橘玲)」の諦念にいたってしまう。大きな流れを止めるすべが思いつかず、悲しくなる。
とはいえ、お二人の活動には全面的に賛意を表したい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2024年4月15日
- 読了日 : 2024年4月10日
- 本棚登録日 : 2024年4月15日
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