スマホが学力を破壊する (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2018年3月16日発売)
3.74
  • (25)
  • (41)
  • (23)
  • (10)
  • (3)
本棚登録 : 551
感想 : 63
4

・LINEはスマホ仕様の経年変化データと比較して、使うのをやめたことによる成績向上よりも、使い始めたことによる成績低下の影響の方が強いようです。

・ゲームの影響と同じく、テレビを長時間視聴する児童・生徒の言語知能の発達に遅れが見られること、前頭葉を中心に大脳皮質の発達に遅れが見られることを明らかにしました。長時間のテレビ視聴には種々のリスクがあることは肝に銘じておかなくてはいけません。

・生徒たちの家庭での時間の使い方を想像してみましょう。部活を行い18〜19時に帰宅したとします。そうすると夜就寝するまでに、平均4〜5時間しかありません。
LINEを使用する人はマルチタスク(テレビをみながらスマホを操作し、かつゲームをする)をする傾向があり、それが学力等の低下につながっているとの指摘があります。

・ゲームやテレビは長時間の使用で学力が低下するばかりでなく、健常児の言語知能や脳発達に悪影響を及ぼします。

・ゲームに慣れた途端に前頭前野が活動しなくなるばかりか、安静時よりも活動量が少なくなる前頭前野の「抑制現象」が生じたのです。どのようなゲームでも前頭前野に強い抑制がかかりました。こうした抑制現象はテレビ番組の視聴中にも生じました。

・今回私たちが見つけた事実は非常に深刻なものです。「文化的な生活」は手に入りますが、「健康な生活」や「成績の向上」からはほど遠くなります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月4日
読了日 : 2023年1月4日
本棚登録日 : 2023年1月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする