アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者

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  • 新潮社 (2017年10月27日発売)
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ビットコインがブロックチェーン技術により取引されていることは周知の事実だが、ブロックチェーン技術自体が今後通貨や決済といったシーンで活用される可能性と実証実験の状況などを細かすぎるくらいに丁寧に記してくれている。
280ページほどあるが、割と同じことを繰り返し丁寧に細かすぎるくらい細かく記載されているので、初めてブロックチェーンに触れる者としては十分に技術や応用シーンを理解・想起できる。

色々と書いてあるが、結論としてはブロックチェーンを用いた中央銀行によりデジタル通貨の発行および証券取引は密接に関わることであり、今後世界的な動向が注目されるが、さまざまな制約(リプレイスメントコスト・ファイナリティの確保・ネティング機能・DVP決済など)により、考慮すべきことも多く即時のブロックチェーンによる置き換えは起こらないと見られるが、「未公開株式の取引」「議決権行使」「コーポレートアクション」などは、人手をかけた非効率な業務分野として、ブロックチェーンを用いた改善の取り組みがなされる可能性が高い。

発行年が2017年のため、その後各国実証実験やブロックチェーン技術がどう発展したかについては調べてみる必要がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: IT技術
感想投稿日 : 2023年3月19日
読了日 : 2023年3月19日
本棚登録日 : 2023年2月9日

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