不思議な後味の映画だった。というのも、もっとも感情移入できたのは、娼婦の女性だったのだけれど、けっきょく夫婦の関係の回復にストーリーが回収されていったから。娼婦がそのための道具的に使われているのが、ちょっとそれはないだろうという気がした。
たぶん、主婦たちとの退屈な付き合いを破壊し、夫婦をそうした付き合いから解き放ったという意味で、娼婦の役割はあったのだろう。彼女は追い出されても平気。そんなことには慣れているといったたくましさがあるけれど、最後、そうしたたくましさをもちゃんと描いて欲しかった。夫婦関係に最後フォーカスされていったのが残念だった。
けれども映像は娼婦を美しい存在として捉えていて、それは良かった。映像の正直さと、ストーリーの嘘。
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- 感想投稿日 : 2017年3月3日
- 本棚登録日 : 2017年3月2日
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