女性の作者により、主に女性特有の問題を取り上げた本。
職場とは言いながら、男性向けの問題の考察は少ない。
しかし、これは職場の実態を如実に示した形かもしれない。問題は、女性に対する、合理的な偏見にある。
同じ能力の男女をどちらか馘首しなければいけない。
2人とも、家族がいて、子供もいたとする。
女性には、夫の稼ぎがあると想像される。首になるのは、
感情面からも、経済的な観点からも、女性側だ。
なぜか。この場合の女性の労働が、ダブルインカムという
余剰な奢侈的性質を想像させるからだ。あるいは、趣味としての労働。いずれにせよ、生活のために保護しなければならない雇用としては、優先度が下がる。女性への偏見や差別の根幹にあるものではないだろうか。楽で良いとか、そんなに稼がなくて良いとか、賢くなくて良いとか。
女性一人で自らの生計を立てる人には迷惑な話だ。
働く女性を増やさなければならないのは、社会的ニーズ。この二つの要件を満たすためには、やはりある種の社会的了解事項が必要だろう。
この本から学ぶ事は少ない。
しかし、この本から考えさせられる事はあった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年4月27日
- 読了日 : 2019年4月27日
- 本棚登録日 : 2019年4月27日
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