読むべき人は、手に取らない。
手に取る人には、あまり意味がない。
著書における内容とターゲットのパラドックスを背負った本。バカにならない為に本著が指南するのは、異なる価値観に触れろとか、自分の軸を持てとか。タワマンの高層階を競ってマウントを取るのは田舎者で、日本の学歴志向は馬鹿げている。その辺の若干過激な、歯に衣着せぬメッセージをマゾヒスティックに楽しむ本。
品がない。過激なのは、アテンション・エコノミーで注目度を上げて売り上げを伸ばしたいから。拝金主義的な思考ゆえに、論説よりも言葉の強さに力を注ぐ。そのため、有益な読書になり難い。
しかし、唯一考えさせられたのは、著者の問題提起する極端な富豪の存在。このまま指数関数的に富を蓄えて一体何をしたいのか。その収入規模により、あらゆる指標の平均値さえ歪ませる彼らの真の目的とは何なのだろうか。肉体には、限りがあるというのに。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年8月5日
- 読了日 : 2023年8月5日
- 本棚登録日 : 2023年8月5日
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