図書館から借りました
SF。サイキッカー、宇宙もの。
「銀の髪のローワン」の続編。
ダミアはローワンの娘。
原題は「DAMIA」。
タイトルに異議あり。
「苦労人アフラ」とか「緑の肌のアフラ」とかにするべきだろう。
なぜなら、この本は676頁あるけれど、177頁までダミアは生まれてもいない。ずっとアフラ視点で、前の物語の舞台裏の説明がされているのだった。
そして、ローワンに苦労させられまくったアフラは、ローワンの子たちの世話もする。
ダミアもその一人。
過労死しないのが不思議なぐらい、まめに働くアフラ。
ダミアはアフラが大好き。
二歳児だというのに快活すぎて、ローワンの手に余るため(テレポートもできるし、知恵も働くし、どこへでもいっちゃうし)、子供たちは父親の生まれ育った星に預けられてしまう。
帰ってきたときには、ダミアは思春期の娘さんになっている。
とはいえ、その長い時間にあっても、アフラはまめに様子を見に行く。子供たちの後見人であったから。(男だけど、ほとんど『乳母』のごとくに面倒みてたようだ
アフラは自制に長けているので、親友たち(ローワンはもとより、旦那(能力者たちの親玉)のジェフとも仲がよい)の子供に手を出すわけに行かないので、完璧に自制。裸のダミアにオイル塗るのも、やってのける。
ダミアが初体験のとき、相手を焼き切って(能力者同士だったため、下位だった恋人の精神を壊してしまったのだ)しまったときには、両親にばれないように相手を回収して治療の手配を。
アフラに叱られるとすねて、ダミアは噛みついてひどい傷をおわせたりとわがまま放題して、逃げていく。
母と娘、二代に亘って、えらい目にあわされているが、彼の危惧は「三代目の面倒を見る体力があるかなー」ということだった。お人好しというか、なんというか。
ローワンのせいで、ずるずると結婚しないままのアフラ。
ダミアとアフラがくっついたときには安堵した。
ああ、これでアフラの苦労は減るはず、と。
でも、この本の主役は絶対、アフラ。
- 感想投稿日 : 2011年5月29日
- 読了日 : 2011年5月29日
- 本棚登録日 : 2011年5月29日
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