図書館から借りました
「歌う船」の続編。
SF。サイボーグ・宇宙ステーション
主人公はシメオン。このシリーズ初の、男の殻人で、さらにステーション付き。宇宙船ではない。
しかも、すでにこの道何十年のベテラン。
前二巻が、プログラムを卒業したばかりのみずみずしいお嬢さんたちで、宇宙船ばかりだったから、新鮮。
長く仲良くやっていたブローン(筋肉)が引退してしまい、シメオンはそれを引き延ばすために新しい相棒の条件に難癖をつけた。その針穴のよう小さな門をくぐり抜けて派遣されてきたのは二十才そこそこの若い女性シャンナ。
二人はそりがなかなか合わない。
が、一人の孤児ジョート(メカニック系の天才児で浮浪児)を通して、結託していく。
そんなさなか、海賊に襲われて逃げてきた難民船がステーションに突っ込んでくる。
難民船を追いかけて、海賊もやってくる。
シメオン、シャンナ、その他ステーションの責任者たち、難民船のリーダー・アモスも含み、海賊対策にかけずり回る。ステーションは非武装であったから頭脳戦が要求される。
ウイルスをまいたり、ゲリラ的に海賊を討ったり、シメオンを隠したり。
なにぶん、古典系SFなので、閃光弾を受けたシャンナが失明したりする。そして回復しなさげ。
たぶん、これぐらいの科学力だと、移植その他で回復可能だろう、と思う。病気とかでなく、強力な光という、外傷なのだから。
そのへんのつっこみを飲み込めば、非常におもしろい。
準主役クラスの女性が海賊に強姦されたり、暴力ふるわれたり、時間稼ぎとかのためにシャンナが敵のリーダーと寝たりと、いろいろ辛いことはあるのだが。制圧されてしまったのだから、これはもはや仕方ない描写だろう。
- 感想投稿日 : 2011年5月29日
- 読了日 : 2011年5月29日
- 本棚登録日 : 2011年5月29日
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