学力低下論争の収束期たる2005年後半、それまでに百家争鳴の観があった学力低下問題・学力の定義・学力低下の原因・学力を増進させる方略などについて、本書はデータに基づく回答を与えようとするものだ。
学力のイメージ化から、家庭・学校・地域の役割、調査データに伴う学力の現状まで広範に論じられている。
この中で、調査データと力のある学校の内容が興味深い。学力低下の実態を一言で言えば、二こぶラクダ化と非通塾層の顕著な落ち込みであろうか。
また、力のある学校とは、集団づくりを重視しつつ、学習内容の定着を図る試みをする学校といえる。本書はこれを提示しているのだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月8日
- 読了日 : 2007年7月21日
- 本棚登録日 : 2017年1月8日
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