ネタバレ ディストピアを経ないユートピアはない。性の渇望というディストピアを経過して初めて、性=命の降臨への敬虔さを多数が共有するユートピアに行き着くことができる。性行為による妊娠出産で誕生したが故に親からは見捨てられ、辛酸を舐めた「敵」の理念がこれである。それは狸吉らと目指すべき未来は共有しうるのに、過程は絶対に相いれない。◇その一方で、愛・恋という感情は、実は下ネタ・性と地続きにあるものと意味づけようとする本作。ならば、愛・恋にも渇望という環境が必要?。◆この開示された世界観に単純な善悪は確定できないだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年1月24日
- 読了日 : 2017年1月1日
- 本棚登録日 : 2017年1月1日
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