鶏のプラム煮 (ShoPro Books)

  • 小学館集英社プロダクション (2012年2月21日発売)
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本棚登録 : 140
感想 : 28
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イラン出身でフランスで活動している漫画家、マルジャン・サトラピの作品。親戚の演奏家をモチーフにしている。

イランの伝統弦楽器タールの奏者の男が、妻に大切にしていたタールを壊され、生きる望みを失う。死を選んだ男の、最後の8日間が描かれた作品。

濃厚に漂う死と絶望の雰囲気が、悲しくも心地よい。徐々に明らかになる彼の人生の空しさに、心を射抜かれました。家族とのギクシャクした関係も生々しくもリアル。

モノクロで表現されるマルジャン・サトラピの絵の雰囲気が素晴らしい。自身が監督して実写映画化しているようだが、『ペルセポリス』のようにアニメ作品にしてほかった。

今後の作品が楽しみな作家です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年12月21日
読了日 : 2015年6月11日
本棚登録日 : 2020年12月21日

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