これかなり重いしキッツい…。テニスという爽やかなスポーツを題材にしつつ、その裏で同時に語られるのは、重い足枷をつけられた運命を生きる主人公の姿。目に見えない重い鎖に身も心もがんじがらめにされながらも、自身の生きる原動力としてテニスに打ち込む主人公のその姿は、表面上は不敵で傲慢にさえ映るが、内実は頼りなく無垢で繊細。そのガラスのような、偽りないむき出しの心が素直な本音を語り出す終盤からは一層苦しさが増して、胸をかきむしりたくなるほどだった。この先の展開がとても気になる。
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- 感想投稿日 : 2023年2月7日
- 読了日 : 2023年2月7日
- 本棚登録日 : 2022年5月22日
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