日本人の値段: 中国に買われたエリート技術者たち

著者 :
  • 小学館 (2014年12月17日発売)
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感想 : 13

前々から気になっていた本を入手・読破。
技術流出ということはずいぶん前から騒がれていは居たが、能力経験のある技術者がおり、彼らに十分な仕事や報酬を与えられなかった企業の経営能力に問題があったとしか思えない。著者も述べているが、技術自体の流通・伝播は地球全体で見れば良いことだと思う。日本の技術流出と呼ばれるものも、ある種、ジェネリック薬に通じる所がある気がする。とはいえ、貢献するのはいいけど、ある程度先鞭をつけた人々にその報酬が落ちる形にしないと厳しいだろうな。

P19.成功体験は意味なくて、不具合をどれだけ経験しているかがエンジニアのレベルを決める。

P43.中国で高級車に乗るのは、一党独裁を最大限に利用して、大バクチを売って巨額の金を掴んだ人々である。正義ヅラする奴らに『肝っ玉の小さい貧乏人が!』と、内心でつばの一つも吐きかけるような人々である。

P214.技術は本来グローバルなものである。国籍や安全保証、企業単位で考えれば流出になるが、地球規模で考えれば人類に貢献である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年7月5日
読了日 : 2017年7月5日
本棚登録日 : 2017年7月5日

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