今、全国でどれだけの捨て犬や捨て猫が殺処分されているのでしょう……。この本は、捨てられた動物と、なんとかその動物を救おうとする人々の姿をリアルに記したドキュメントです。
本来は動物の命を救うための獣医師が、動物を殺処分しなければならないという現実。その現実はあまりに残酷で、読み進めていくのが辛くなるほどですが、どうにかして動物たちを幸せに生かす方法はないか、必死に考え、そして行動する行政獣医師や地域の人々の姿は、読んでいて本当に勇気がもらえます。
「無責任な飼い主」なんて言葉が使われ始めて久しいですが、これから動物を飼おうとしている人や、現在動物を飼っている人にはぜひ読んでほしい一冊。また、子どもたちに命の尊さを教える立場となる、親御さんや学校の先生にもおすすめ。「動物を飼う」ということがどういうことなのか、この本に登場する人々が、しっかり教えてくれます。
加えて、「社会人」にとっても、非常に読む価値のある一冊のように思います。仕事をする上で大事なことは何なのか、そんなことを改めて考えさせられる本でもあります。自分の仕事を見つめ直したい……そんな時に読むのも、いいかもしれません。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
6 産業
- 感想投稿日 : 2013年1月9日
- 読了日 : 2012年12月19日
- 本棚登録日 : 2013年1月9日
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