フォローしている方のレビューを読んで、学校図書館にあったので改めて読んでみた。
1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた国連の地球環境サミットで、日系カナダ人の12歳、セヴァン・カリス・スズキさんが行ったスピーチを書籍化したもの。
12歳とは思えない力強く説得力のある言葉で、各国の代表を唸らせ、スタンディングオベーションを受けた。
それはいつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになったそうだ。
この時から遡ること30年ほど、レイチェル・カーソンも環境破壊に対する強い懸念を「沈黙の春」で訴えた。
その時にあった問題は徐々に克服されつつあったが、また新たな問題が地球を覆う。
そしてセヴァン・スズキのスピーチ。
人類は経済活動を優先にし、問題解決のために足並みをそろえることがなかなかできない。
そしてまた30年ほどが経ち、スウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリが怒りと共に立ち上がり、同じように国連でスピーチを行った。
30年前は大きな拍手に包まれたセヴァン・スズキのスピーチ。しかし、グレタ・トゥーンベリのスピーチは世界一の大国である米国の大統領によってけなされた。
自分たちさえよければ…という空気がこの世界を覆っている。
コロナ禍で人間の経済活動が抑制されている今、地球にとっては幸いな時間なのかもしれない。2020.10.22
以下、セヴァン・スズキのスピーチより印象的なフレーズ
私たちを幸せにするのはモノではありません。より少なく所有すればするほど、私たちの暮らしはよくなります。私たちはより自由になり、モノにとらわれて、それを追い求めなくてすむ分働かなくてもよくなり、余暇もできます。そして、人生においてもっと大事なことがらをゆっくり考えるゆとりが出てきます。
p45
- 感想投稿日 : 2020年12月1日
- 読了日 : 2020年10月22日
- 本棚登録日 : 2020年10月18日
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