コインと紙幣の事典 (「知」のビジュアル百科 30)

  • あすなろ書房 (2006年9月1日発売)
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〜最古の貨幣は,貴金属(銀)の分銅,つまり重さの単位であり,小さく切り分けられる紐状・針金状のものもあった。硬貨はリディアで造られた物が最初とされるが,それは刻印を施した物だった。岩塩が貨幣として使用された地域もあれば,複雑な形の鋳造青銅貨を造った地域もある。大きな権力を持つ者が現れると,その周辺に流通し,似たような貨幣が造られ,重い硬貨を運ぶ不便を補う為替や紙幣ができあがる。不足した場合は,タバコが流通したり,トークン(代用貨幣)も出現した。ボヘミアのヨアヒムタールで採れた銀を使った硬貨をヨアヒムターラー,もしくは端にターラーと呼ばれ,英語風に訛ってダラー・ドルが単位として使われた。高額硬貨として世界的に流通したアメリカドルは,中国や日本でも流通し,円形の硬貨という意味で,中国では元・日本では円となった。〜著者はイギリス人だろうか? 日本の貨幣を紹介されても,日本の読者の要求を満たすことはできないだろう。他国にとっても同様だろうが,世界を網羅しようとしたら,漏れてしまうモノの方が多くなるのは仕方ないことだ。ま,少なくとも,ドルの語源を知ることができて良かった。アメリカ人にとっても1ドルというのが高価であった時代は長かった。小銭になってしまったのは,世界中がインフレの波に洗われたからだな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2006年10月31日
読了日 : 2006年10月31日
本棚登録日 : 2006年10月31日

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