「遺骨ってゆうパックで送れるらしいよ」といいながらこの本を返却してきたお客さんがいて衝撃を受け読んでみることに。
「送れるかもしれないけれど送る人そんなにいないだろう」と思いつつ読み進めると、ゆうパックの話だけではない衝撃的なことがたくさん書かれていました。
本当に以前から「宗教法人は非課税だから」とか「坊主丸儲け」とか宗教関係職はあまりよく言われなかったものですが、これを読むとそんなことは全くなく、今の寺院の大変さと言うものが壮絶なことになっているのが良くわかります。
世俗習慣の変化と言うのも大きいとは思いますが、政治がらみというか社会の仕組みや制度の変化によるあおりがかなり大きかったのだ、ということは全く知らず大変興味深く読みました。寺院の土地を一般に払い下げ、と言うような事実は一般には全く知られていないことでしょうね。
著者は僧侶でもあるライターさんと言うことで、僧侶ならではの目線と危機感をリアルに感じられ大変読み応えがありました。
おそらく手に取るのは40代以降で興味のある人だけだろうとおもわれますが、寺や墓のことが気になりだしたら常識やマナー本とは全然違いますが、社会人として読んでおいてもいい一冊かもしれません。
自分もこれを読んで、菩提寺がなくなったら困るのでお布施を増やしたほうがいいのだろうかと思ってしまいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
宗教
- 感想投稿日 : 2015年10月30日
- 読了日 : 2015年10月15日
- 本棚登録日 : 2015年10月30日
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