これ、気づかなかったのですが、
wonderful world
ではなくて、
wonederful world
という造語だったのですね。「wonderful」と「one」をひっかけているのですね。
2002年7月に、桜井さんが、小脳梗塞で入院され、予定されていたその年のツアーが、一旦、すべてキャンセル。その後、桜井さんの治療が終わり、その年の年末におこなわれた、まさに「一つだけの」ライブ。アルバム「イッツ ア ワンダフル ワールド」とひっかけての、「ワンダフルな一つだけのライブ」という。
うーむ。この時の、桜井さんと、ミスチルのメンバー、そして、ミスチルのファンの方々の気持ちを思うと、そらもうね、グッとくるものがあります。もしかして、あの時の桜井さんの症状によっては、バンドがその後存続できなかったかも、、、?というくらいの事態だったと、思いますもの。
しかし、桜井さんは見事に復帰し、そしてその後の日本ロックシーンにおけるミスター・チルドレンの破格の存在感の証明は、いわずもがな。ホンマになあ、日本ロック界にミスチルがいて、良かった、、、というね。感じですね。
で、実は自分は、熱心なミスチルのファン、ではありません。アルバムで言うと、セカンドの「カインド オブ ラブ」~6枚目「ボレロ」までは、ガッツリとファンでした。「ディスカバリー」「Q]もちょっと聴いたけど、その後の、ちょうど「イッツ ア ワンダフル ワールド」から、ほぼ全然聴かなくなってしまい、2020年現在に至る、という流れです。
ですので、このライブDVDの曲も、知らない曲も半分くらいありました。でも、まあそれでも、抜群に良かったですね。ミスチル、おそるべし。そらもう、素晴らしいバンドですねえ。
個人的ベストは、
14.ニシエヒガシエ
15.LOVEはじめました
16.ALIVE
の3曲の流れ。特に「LOVEはじめました」の桜井さんのテンションの高さ、素晴らしい。
この、敢えて言う、という露悪的、偽悪的、厭世的なふるまい。それがありつつ、圧倒的に希望も歌う、というバランス。ホンマになあ。ミスチル、ええバンドだよなあ。16.ALIVEの、前半の圧倒的な暗さ。15.LOVEはじめました、の、世の中に中指突き立てる的圧倒的破壊的なイメージを、静かなまま引きずりつつ、抜群に絶望を歌うのに、後半に向かうにしたがって、見事に希望を感じさせるあの曲の流れ。ホンマに素晴らしいな、って思いましたね。
ニシエヒガシエは、マイケル・ジャクソンの「ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス」を。
LOVEはじめました、は、そらもうまんま桜井さんも曲中で歌っていましたが、皮肉的な意味での、ビートルズの「オール・ユー・ニード・イズ・ラブ」を。
ALIVE、では、U2のボーカリスト、ボノのイメージを、
それぞれ、抜群に感じましたね。
あと、the pillows好きとしては、8.つよがり、も、やっぱ外せない、という感じでしょうか。いやもう、名曲ですよねえ、、、で、ピロウズが、山中さわおさんが、この曲を歌った、って事実もなあ、、、好きなんだよなあ。
23.蘇生
も、まさにこの時の桜井さんの状況に、相応しすぎる一曲ですよね、、、「何度でも 何度でも」の部分を歌う桜井さん。会場のファンの方々。素晴らしく美しい場面です。
あと、ディスク2の、メンバー&小林武史さん?の、インタビュー&ライブ映像を見ながらのトーキング。これも相当おもろいです。この時のメンバーの心情や、ライブ時の裏話を知ることができます。大変に興味深い。
あと、この時のライブ、ミスチルのメンバー4人のほかに、3名演奏メンバーが多いんですよね。キーボード2名に、ギター1名が増えていて、合計7名。多いなあ。あと、演奏される曲も、だいぶ、生演奏ではなく、録音音源?というのか、サンプリング音源?それともアレは、全部キーボードでまかなっていたのか?というのか、まあ、そんなんとかも多そうな感じでした。
これはやっぱり、桜井さんの復帰最初のライブ、ということで、メンバー自身も、ガッツリと練習してライブ本番に臨む!とかが無理だったでしょうから、このサポートメンバーの多さなのかな?音源重ねて流すライブになったのかな?などと思いましたね。
まあ、なにしろ素晴らしいライブでした。さすがミスター・チルドレン。いやあ、最高のバンドですよね。
- 感想投稿日 : 2020年3月2日
- 読了日 : 2020年3月2日
- 本棚登録日 : 2020年3月2日
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