誕生日プレゼントに頂き、早速読みました。
昭和20年代後半(おそらく27年か28年)に小学校3年生だった著者がつけていた日記です。
戦後。廃坑直前の炭鉱町。在日。両親死別れ。貧乏。四人兄弟(著者は末妹)。兄弟離れ離れ。
これらが作られたフィクション小説の設定ではなく、著者が実体験した生活そのものなのです。
辛く切ない境遇で運命に翻弄されながらも一途に生きている少女がいます。
純真な感受性を通したリアリティが心に突き刺さってきます。
この少女は辛い境遇ながらもまっすぐとリンとした目を向けて人生に立っていました。
同情を呼び寄せる類の甘ったれた境遇への悲観は露ほどもありません。
悲しみを悲しみ、痛みを痛み、
それでいてへこたれず、
兄弟一緒に暮らせるよう希望を持ちながら、
卑屈にならずに前を見て生きています。
感動しました。
うまく書ききれないですが、
丁度同じ年頃の長男を持っている父親としては、
ものすごく胸に突き刺さった本でした。
子供が一番頼りにするのは家族。
家族こそが子供が生きていける糧。
私はできるだけ多くの時間を一緒にすごし、
多くの体験を一緒に共有し、
精一杯の愛情を注ぎたいと思いました。
そして子供には、
清く正しく美しいと感じる心を持って欲しいと願ったのでした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
人文・思想
- 感想投稿日 : 2012年2月21日
- 読了日 : 2012年2月21日
- 本棚登録日 : 2012年2月18日
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