読んではいないけれども、中国残留孤児であった父親の足跡を記録し、大宅壮一ノンフィクション賞の受賞作「あの戦争から遠く離れて」の作者である、ということは全く知らずに手にした本。
筆者自身にはアンバランスな印象を受けた。
大学を卒業し、長春という異国に単身で留学をしたり、中国国内やラオスへの、これはけっこう大変な旅行なり滞在などを、さりげなく簡単に行う強さと行動力。知り合ったラオス人青年に、中学生のような恋をしてしまうような幼さ。あるいは、本の副題に「青春各駅停車」というような名前をつけてしまうナイーブさが同居している、という意味でのアンバランスな印象を受けたということだ。
長春の大学に留学していた筆者が、同じくそこに留学していた1人のラオス人青年に恋をして、しかし、それは最後までかなわなかったという物語。こういう風に書くと、何ということもない話のように聞こえるかもしれないけれども(まぁ、実際にそういう気もするけれども)、最後まで飽きずに読ませる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2012年 1st Halfの読書ノート
- 感想投稿日 : 2012年1月14日
- 読了日 : 2012年1月14日
- 本棚登録日 : 2012年1月14日
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