おそうじを おぼえたがらないリスのゲルランゲ (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店 (1973年10月10日発売)
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感想 : 33
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 11匹兄弟の末っ子、小さなリスのゲルランゲは掃除が嫌いで怠けてばかり。とうとう家を追い出されゲルランゲだったが、「ぼく、ごはんなんかいらない。野宿をしたっていい。オオカミにたべられたっていい。でも、ぼく、おそうじはおぼえたくないや」と意地を張る。すると、本当にオオカミにつかまってしまい……。

 ゲルランゲの突飛な理屈に翻弄されるオオカミたちが愉快。キツネ、アナグマ、フクロウたち脇役の性格もユニークに描き分けられているが、ゲルランゲの理屈をちゃんと受け止めてしまう点はみんな同じで、そこが楽しい。ナンセンスなユーモアがたっぷりで、初めから終わりまでクスクス笑える。躍動感ある明るい挿絵も魅力的。

「ぼく、たべられてもいいんです、オオカミさん。でも、おそうじはおぼえたくありません。」
 オオカミは、あんまりびっくりしたので、大きな口を、またしめたくらいでした。オオカミは、子リスをよくよくながめてから、耳をぽりぽりかきはじめました。
「このはなしは、わしにはややこしすぎる」ようやく、オオカミはいいました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 中_物語
感想投稿日 : 2021年11月16日
読了日 : 2021年11月15日
本棚登録日 : 2021年11月15日

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