11匹兄弟の末っ子、小さなリスのゲルランゲは掃除が嫌いで怠けてばかり。とうとう家を追い出されゲルランゲだったが、「ぼく、ごはんなんかいらない。野宿をしたっていい。オオカミにたべられたっていい。でも、ぼく、おそうじはおぼえたくないや」と意地を張る。すると、本当にオオカミにつかまってしまい……。
ゲルランゲの突飛な理屈に翻弄されるオオカミたちが愉快。キツネ、アナグマ、フクロウたち脇役の性格もユニークに描き分けられているが、ゲルランゲの理屈をちゃんと受け止めてしまう点はみんな同じで、そこが楽しい。ナンセンスなユーモアがたっぷりで、初めから終わりまでクスクス笑える。躍動感ある明るい挿絵も魅力的。
「ぼく、たべられてもいいんです、オオカミさん。でも、おそうじはおぼえたくありません。」
オオカミは、あんまりびっくりしたので、大きな口を、またしめたくらいでした。オオカミは、子リスをよくよくながめてから、耳をぽりぽりかきはじめました。
「このはなしは、わしにはややこしすぎる」ようやく、オオカミはいいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
中_物語
- 感想投稿日 : 2021年11月16日
- 読了日 : 2021年11月15日
- 本棚登録日 : 2021年11月15日
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