徳川家に伝わる徳川四百年の内緒話 家康の仕事術 (文春文庫 と 19-4)

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  • 文藝春秋 (2011年12月6日発売)
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感想 : 9

本の内容は良いが、タイトルがおかしい。著者が徳川の血族であることから出版社の意図もあったと思うが、まず「内緒話」ではないし、「仕事術」もそれほど多く語られていない。本書は、基本的には徳川家康の立身出世の物語で、竹千代時代から開幕後、駿府で大御所となってその後15代続く基礎固めをするところまで網羅される。他の有名武将との性格や行動における対比や、戦も武力だけではなく、裏工作や根回しをいかに配慮したかが語られ、読み応えはある。直接的な仕事術、ビジネスの類の本ではないが、歴史から学び、人生や仕事に活かすというのはこの本に限った話でなく古今の歴史書すべてにあてはまる。
秀吉に江戸への転封を命じられた時の家康の行動は、今後、自分も仕事の場面で異動などなった時に思い返して力にしたいと思う。江戸の開拓・発展とそれが現在の東京にどうつながっているかという部分は非常に勉強になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年5月7日
読了日 : 2021年5月7日
本棚登録日 : 2021年5月7日

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