大正期から昭和15年まで尋常小学校で使われた国語の教科書の素晴らしさを紹介する本。具体的には、大正7年(1918年)から使われたハナハト読本と、昭和8年(1933年)から太平洋戦争の開戦まで使われたサクラ読本についてだ。どちらも全12冊で、当時の小学生は1年間に2冊ずつ勉強していた。小学校における国語の授業の比率が全体の半分近くを占めたという現代との違いにも驚くが、なにより衝撃だったのは、この当時の教科書が単純に「おもしろい」こと。今、大人の私が読んでも普通に読み物としておもしろい。扱われている題材は非常に幅広く、日本の偉人は当然のこととしてダーウィンやナイチンゲール、第一次世界大戦でのロシアの将校、古代ローマの王など広く世界に目を向けていた。豊かな情操教育とともに、科学や歴史の勉強にもなっていたのだと思う。曽我兄弟や鉢の木の話は知らなかった自分を恥じた。もっと勉強したいと思った。昔の小学校6年の義務教育過程の勉強を・・・。
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- 感想投稿日 : 2018年3月18日
- 読了日 : 2018年3月18日
- 本棚登録日 : 2018年3月18日
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