契約夫は待てができない (ソーニャ文庫)

著者 :
  • イースト・プレス (2018年1月5日発売)
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感想 : 1
5

Kindle版読了。

過去の恋愛でトラウマ持ちだったが酔った勢いで初対面の男性と契約結婚をしてしまった、普段は真面目でしっかり者の29歳地味系ヒロインと、ヒロインに契約結婚を提案してきた35歳わんこ系イケメン策士だ(若干ヘタレ)ヒーローとのラブストーリーです。

好きな作家さんという事もあり、☆評価は欲目が出ているかもしれませんが、とっても面白かったです!
タイトル通り「待て」が出来ないワンコヒーローで、ヒロインへの全く隠せない溺愛ぶりが楽しかったです。

「歪んだ愛」のソーニャ文庫ですが、現代設定という事もあり、今作はヒーローのヒロインへの執着がソーニャだったと思います。

ヒロインはヒーローの強引さに流されるままに契約結婚をしますが、彼氏いない歴=年齢ではなかったのは残念でした。
お酒の勢いで一夜を共にする…というファンタジー展開はあまり好きではないのですが、しっかり者の長女気質で真面目なヒロインが酔った勢いで…というのが面白い展開になりそうだと思い、読んでみる事にしました。
個人的には、結婚=幸せとは思ってないので、家族から過度の期待を掛けられているヒロインがちょっと気の毒だとは思いますが、遠い世界の物語のように感じながら読み進めました。(^_^;)

ヒーローの正体が、「名城コーポレーション」の創設者の孫で従兄が社長という事から、同作者さんの既刊作品『天才教授の懸命な求婚』でヒーローだった彼と従兄弟の関係という事が分かります。
という訳で、まさかのスピンオフ作品でした!
前作の主役カップルが登場しなかったのは、少し残念でした。

ヒーローはヒロインより6歳年上ですが、敬語ヒーローという事もあり、あまり年上らしさは感じません。
むしろ、ヒロインに懐く姿や言動がワンコのようですし、容赦なくがっつく様子から年下に見えるから凄いです(笑)。
ヒーロー視点もあるので、彼がパソコンスキルに関してはかなりの天才で、実は5年前にヒロインに一方的に一目惚れして長く拗らせていたという事実が判明します。
ヒーローのヒロインへの執着が最早ヤンデレレベルですが、ヒロインが幸せならハッピーエンドなのだと思います。

ただ、H時にヒーローが避妊具を付けてる様子がないのですが、それも束縛の計算内で、もしかして妊娠させたかったのでしょうか…。
妊娠についてのヒーローの本音が語られなかったのは残念でした。

ヒロインの後輩と二股していた元カレというのがヒロインの直属の上司なのですが、これまた酷い男でびっくりしました。
ヒロインは会社を辞めずに良く同じ部署に居続けられたなーと、彼女の強い精神力に脱帽です。
結局、横領の真犯人だった元カレは、ラストで本社のアラスカ支店に飛ばされるという、ざまあな結末だったのですっきりしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2018年2月22日
読了日 : 2018年2月22日
本棚登録日 : 2018年2月15日

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