伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術

  • 徳間書店 (2007年10月17日発売)
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感情ではなくシステムで勝負する
【内容】
先物取引での、伝説のトレーダー集団(タートル)のメンバーが語る、タートル流投資方法の極意。

【感想】
投資の本は2つに分類される。
・心構えを記す本
・チャートの読み方(基本)を記す本

この本はそのどちらにも分類されない。

タートル流の投資システムや、他のシステムの紹介。
システムを作るときのバックテストのやり方や問題点を丁寧に述べており、非常に勉強になった。

また、やはり僕のやり方は間違っているのだということもハッキリした。

反省したいが、大ピンチ中。

【引用】
「損失回避」が作用すると、人は儲けを得るより損失を出すまいとする心理が強くなる。ほとんどの人にとって、1000ドル失うことと1000ドル儲けないことは同じではない。しかし合理的な観点からすれば、どちらも総額1000どるのマイナスの交換であり、同じ意味になる。研究によると、損失を出した時の心理的影響力は、どうやら儲けが出た時の2倍になるらしい。

◆4つの意識すべきこと
・エッジ(優位性)のある取引・・正の期待値をもつ戦略、すなわち、長期で見てプラスのリターンを生む戦術をみつけること。
・リスクを管理・・損失期間にも取引を手仕舞いせずに済むよう、リスク管理すること。
・首尾一貫性・・逃したものが大きな魚かもしれないから、システムにしたがって行うこと。
・シンプルさ・・理由なんて後からいくらでもつけられてしまう。シンプルに考えよ。

リスクは友達だ。恐れてはいけない。理解し、制御し、共に踊れ。

個人の成功を妨げるのは、客観的な現実ではなく、自分には不可能だと考えて限界を設けてしまうことなのだ。

たいていの人にとっては、負けポディションから抜け出してトレードがうまくいかなかったと認めるよりも、負けトレードが好転するという希望にしがみつくほうがずっと楽なのだ。

人間の感情は取引のチャンスがうまれる源であり、同時に最大の敵でもある。感情を支配すれば成功し、無視すれば危機に陥る。

◆6つの信条
・取引をする際は、長い目で見て考えること
・結果偏重をさけること
・正の期待値を持つ取引の効果を信じること
・現在形で取引せよ・・過去にくよくよしたり、未来を予測しようとしたりしてはならない。全社は非生産的で、後者は不可能だ。
・予測しようとせず、確立で考えよ
・取引には自分で責任を取れ。・・・失敗から何かを学ぶこと

正しい人間がよい取引をするわけではない。正しく取引すれば、それが良い取引になる。
長期的展望にたってものごとを考え、ここの取引の結果は無視する。

エッジを無視するものはエッジを重視する連中の餌食にされる。

粗悪な手法を使ってトレーディングすることは、大しけの海に浮かぶ小舟に乗ってジャグリングを習うようなものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 金融
感想投稿日 : 2011年9月30日
読了日 : 2011年9月30日
本棚登録日 : 2011年9月30日

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