著者の他の列伝本との比較だが、人物数を絞って掘り下げるか、又は多くの人物を簡潔にテンポよく取り上げるかであれば自分にはより読みやすかったと思う。読みにくい最大の原因は自分の予備知識不足なのだが。
春秋戦国から三国六朝までは実在の、唐から清代までは創作上の人物を取り上げる。義侠心タイプとならず者タイプがおり(水滸伝の面々は両方だが)、「侠」とはこの2つの意味を併せ持つと実感。本書に出てくる侠出身の著名人としては劉邦や劉備、そして水滸伝の面々。著者は彼らを、春秋戦国時代に多かった個人としての侠と対比させ、軍団・組織の侠と分類。劉備は演義の仁愛イメージと異なり、正史では結構な遊侠・無頼の人物だったようだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
中国
- 感想投稿日 : 2020年1月3日
- 読了日 : 2020年1月3日
- 本棚登録日 : 2020年1月3日
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