今を生きるための現代詩 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2013年5月17日発売)
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感想 : 61
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言葉は大切だと思っているけど、詩というカテゴリーからいつのまにか遠ざかっている。序章はそんな僕のような、結構たくさんいそうなタイプにずばっと突き刺さるようだ。詩との出会い方が悪く、再開にも失敗する。詩なんてそもそもわかんないだろう、という本。「レベルを落として改変したものはすべてつまらないのである」とある。そうですね。
詩を説明しきって模範解答を用意するような教科書的な読み方を強いられれば、つまらなくなる。名作だと人が言ったって、わかんないものはわかんないのである。この本のことをわかりやすく短い言葉で語るのは、ちょっと憚られる。あえて乱暴に言えば、同じ物を食べたって美味しいと思う人とまずいと思う人がいるし、腹が減っていなければそもそも美味しくない。ああ、こんなことじゃないなあ、うまく言えません。うまく言えている詩が、決して面白いわけではないように。
詩がたくさん出てくるし、詩人の書いた本だし、でも詩の本、という感じがしなかったなあ。詩というものへの自分のスタンス故か。タイトルにはちょっと違和感あるものの、こういう、こねこねとした本はなかなか好きなのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 9 文学
感想投稿日 : 2013年8月4日
読了日 : 2013年8月4日
本棚登録日 : 2013年8月1日

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