かつて地方の民は自由な読書ができなかった。
思想的弾圧などではなく、読書メディアが流通してこなかったから。
鉄道や郵便といった、読書メディアを運ぶ機能ができ、読者は自らが移動するようにもなり、そして「読書装置」たる図書館や新聞縦覧所などができた。こうしたことを経て、読書が日常的になる国民が生まれた、というお話。
電子書籍と紙の書籍の大きな違いって、紙はいつでも読めて、電子書籍はリーダーがないと読めない、ということだと思っていたが、かつてはその紙でさえ、流通や読書装置がなければ読む機会が得られなかったのか、というところが、当たり前ではあるが衝撃的だった。
明治からの文化記としても楽しい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
0 総記
- 感想投稿日 : 2024年2月6日
- 読了日 : 2024年2月6日
- 本棚登録日 : 2024年2月6日
みんなの感想をみる