メジルシ

著者 :
  • 講談社 (2008年5月16日発売)
3.31
  • (9)
  • (10)
  • (26)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 135
感想 : 27

きのう読み始めて、きのう読了。
よかった、といえるような話ではないのだけど、でも、よかった。双葉の、自己防衛のようなことばでの距離の保ち方が身に迫る。それは本心をさらけ出さない、出せないということでもあるけれど、その、ほんの少しの距離感が、身を救うことがあると思う。双葉は美樹さんよりずいぶん大人で、でも、それでもどうしようもなく子ども。美樹さんは大人にうまくなることができていなくて、でも、それでもやっぱり、大人。健一くんは、子どものようにしっかり大人。子どもと大人って、何なんだろうなぁと思う。ひとりひとりが、どちらかにふりわけられることなくそのひととして描かれている感じがして、それがよかった。
草野さん、すごいなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 子どもの本
感想投稿日 : 2012年8月10日
読了日 : 2012年8月9日
本棚登録日 : 2012年8月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする