この世に善悪の二項対立はない。凶悪な殺人犯であり詐欺師であるこの男、ちょっと油断すると魅力的に見えてくる。それにブレーキをかけるために、殺人シーンをあれほどまで生々しく描いたのか。今村昌平は人物をつくるとき、その人物の三世代前まで作り込むという。父と息子のコンプレックスの絡まり合いを描いた映画なだけに、その創作哲学が存分に生きている。一度観るとその毒が三日は抜けない、そんな映画。(070820<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000BKJFC8%3ftag=booklogscotty-22%26link_code=xm2%26camp=2025" target="_blank">復讐するは我にあり</a>)
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2007年8月28日
- 本棚登録日 : 2007年8月28日
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