宇宙一の無責任男シリーズ〈1〉無責任艦長タイラー (富士見ファンタジア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA(富士見書房) (1989年1月1日発売)
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感想 : 8

この世界、どうも日本の影響がかなり濃い世界のようです。
登場人物に和名と思しき名前が多いのを始めとし、
故事として引用される事物、戦艦の名前、それから書物に至るまで、
日本のものと思われるものばかり。

一体この世界での日本は、どんな発展を遂げたのでしょうか。

………

 エレベーターのドアが開くと、そこは巨大な半球状のブリッジだ。
すでに勢揃いしていた、『阿蘇』のスタッフの視線が、振り向きざま一斉に彼を見た。
「ヤッ、ド~モ」
 ヤマモトの苦りきった表情も、キム中尉の呆れ果てた嘲笑も、タイラーの目には入らなかった。
ただ彼の目に映ったのは、全天球ドームに輝く無数の星々のきらめきだけだ。
「カ~ッ! 無限に広がる大宇宙ときたもんだ」
 ヤマモトの表情が一瞬凍りついたようにひきつったことにも、彼は気がつかなかった。
そのまま艦長席にドッカとばかりに座ると、コンソールに両足を投げ出す。
「さあ諸君、今日もはりきって戦争に殺戮に励みましょう!」

………

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: オルト時代
感想投稿日 : 2010年1月3日
読了日 : 2007年1月1日
本棚登録日 : 2007年1月1日

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