カラー版 - 電車のデザイン (中公新書ラクレ 336)

著者 :
  • 中央公論新社 (2009年12月11日発売)
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本棚登録 : 157
感想 : 28
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JR九州をはじめとして、鉄道デザイナーとして名を知られる水戸岡さんのデザインした鉄道車両や駅を写真で紹介し、後半でデザイナーとしての考えを文章で語っている。写真パートが多いので、読む時間自体は非常に短い本。

写真部分は、目を通して感情へ直接的に訴えかけてくる。単純に言えば「これに乗りたい」「この駅に行ってみたい」という感情。考えさせられることはいい意味で少なく、せいぜい実際に行こうとしたらどういう旅行プランがいいか、と考えるくらいしかない。

文章部分は、反対に文字を通して直接的に考えさせられる。特別難しいことを書いているわけではなく、じゃあこういう考え方を自分の生活に取り入れるならどうか、とかそういうレベルでの話。

デザイナーになるだけなら絵を描けたらあるいはなれるのでしょうが、デザイナーとして成功するためにはそれをとりまく人全体を見渡してそれをある意味では「デザイン」せにゃいかんのかもしらん。読了時間が短い割にはなんか感じ入るところの多い本でした。
鉄道趣味的にはそれほど高度な内容はなく。「鉄道に多少興味がある」程度のライトさで十分読める内容の本。いい意味で軽く手にとってほしい一冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 鉄道関連一般
感想投稿日 : 2013年10月7日
読了日 : 2013年10月7日
本棚登録日 : 2013年10月7日

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