未来をつくる言葉: わかりあえなさをつなぐために

  • 新潮社 (2020年1月22日発売)
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本棚登録 : 824
感想 : 67
4

2020/04/13-04/14
読んでいて心が洗われるような、新しい「なにか」に触れるような感覚があり、読み進めていくうちに清々しい感覚が生まれる箇所がいくつもあった。

そして、少し頭が良くなったふうに感じる感覚も(笑)

『未知の世界を発見する時とは、既知の領域を離れる時。それ以前の状態には遡行することのできない不可逆な変化を起こしたとき、「はじまり」であると同時に、「おわり」をあらわしている。』

いままさに世界的に、同時に、いままで構成された環世界から脱領土化を(奇しくも)はかり、未知の世界の「はじまり」になった。そんなときだからこそ、「わかりあえなさをつなぐ」ことがとてもとても大事なんだと感じる。

以下、抜粋(一部編集)
「世界を『わかりあえるもの』と『わかりあえないもの」で分けようとするところに無理が生じるのだ。そもそも、コミュニケーションとは、わかりあうためのものではなく、わかりあえなさを互いに受け止め、それでもなお共に在ることを受け容れるための技法である。『完全な翻訳』などというものが不可能であるのと同じように、わたしたちは互いを完全にわかりあうことなどできない。それでも、わかりあえなさをつなぐことによって、その結び目から新たな意味と価値が湧き出てくる」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月14日
読了日 : 2020年4月14日
本棚登録日 : 2020年4月14日

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