こだわらない練習: 「それ、どうでもいい」という過ごしかた

著者 :
  • 小学館 (2015年1月7日発売)
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本棚登録 : 446
感想 : 39
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チェック項目8箇所。こだわりのない柔らかな心を味わうべく、本書が導きの糸となれましたらと願うところであります、「それ、どうでもいい」と、軽やかに。「友人が誰もいない」と感じるときの寂寥感は、「自分のことを友に値する存在として承認してくれる人が誰もいない」という、承認感覚の欠落に由来するものだと思われます。友人そのものを求めているというよりも、友人を踏み台にして自分のかけがえのなさを確認したいという、自我の牢獄の中での独り言になってしまっているのです。所属に縛られすぎることは、私たちの特定の団体への忠誠度を上げることになり、私たちを忠実なる臣下に仕立て上げます。不公平さを糾弾するのは、ヒイキされて気持いい者の側ではなくて、ヒイキされずに不快に感じる側だということです、そう考えてみると、実は不公正さを是正したくなるのは決まって敗者の恨み(ルサンチマン)に由来することが見えてきます。「八方美人で、実力もないくせにッ……」とやっかみたくなるときには実は、重大な事実を見落としていることが分かります、それは、八方美人は八方美人なりに、周囲への気配りをして、職場を和ませるという、貴重な仕事をしているということです。人の体質はそのときどきにおいて、「自分に合う、合わない」というものは刻々と変わっているのですから、「これこそがいついかなる場合も正しい」と思いこみ、見顛倒にはまるのは危険なのです。性の幻想にこだわらない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生き方
感想投稿日 : 2015年2月7日
読了日 : 2015年2月7日
本棚登録日 : 2015年2月7日

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