お化け屋敷のつくり方

  • アールズ出版 (2011年7月22日発売)
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お化け屋敷についての本です。

別にアトラクションとかの話ではなく、プロデュースする話なのです。

【内容を簡単に紹介】

詳しく書いてしまうと面白さ半減なので簡潔に。

元・お化け屋敷の名物バイトと、元・お化け屋敷の雇われ店長による、

悪だくみあり苦悩ありの、お化け屋敷プロデュース!


【心に残った点】

お化けが一番怖いものって何だと思います?

退魔師?
違います。


それは・・・




人間です。

もっと具体的にいえば、
「夢と現実の区別がつかない人」。

イメージしやすく言えば、ディズニーランドでミッキーやミニーの身ぐるみはごうとしたりする人です。

ディズニーランドも、お化け屋敷も、本質は一緒。

入口をくぐったその瞬間から、夢の国ならば"そこへ迷い込んだ人間"として、

お化け屋敷なら、"ある廃墟へ偶然立ち入ってしまった人間"として、

お客様は"非日常"を生きるわけです。

様々な"設定"が生きてこその、"擬似体験"なのに、そこに"日常"を持ちこんでしまっては、全てがぶち壊し。


さて、私も最近そんな目に会いました。

今年の夏、ある中学校の地下体育館を借り切り、お化け屋敷を作る、というイベントをやりました。

生まれて初めての"お化け"役。ハラハラドキドキしながら当日を迎えました。

しかし当日、残念なニュースが。

「かぶり物はいでくるんだよ~」
「抱きついてくるんだよ!」

そう、ここにもいたのです。"この種の人"が。
このほかにも、

一回入った人がもう一度入って、片っ端からでかい声でネタばらししながら歩いている、ところも確認しました。

せっかく、驚かされることを楽しみにしてきている人がいるのに、悲しくなりました。

私自身も、自分が隠れている場所をばらされたことがありました。
(その時は、出るもんかと思い、出ませんでした。このほかにも色々やられました)

さすがに、対策を考えよう、と言うことになりました。

この本で出てくるお化け屋敷では、スタッフが注意しに行くそうです。

来年やるときは考えようかな。。。。

お化けにクリンチ決めるとか、何がしたいのかと。

エンターテイメントは、日常から切り離された、"別の世界"。

客として参加する時は、細かいことは気にせずに"非日常"を楽しむことが大事なのだと思います。


【薦めたい人】
お化け屋敷が好きな人、お勧めです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年11月11日
読了日 : 2011年11月2日
本棚登録日 : 2011年11月2日

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