自分プレゼン術 (ちくま新書 264)

著者 :
  • 筑摩書房 (2000年9月1日発売)
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本棚登録 : 260
感想 : 24
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確か中学校の頃に買いました。私が人生で初めて読んだビジネス書です。
東京に住んでおらず、社会人でもなく、当然リクルート社員でもないのですが、書いてあることが当時は凄く印象に残りました。
「こういう、人の印象に残ることが出来る大人になりたいなぁ」「プレゼン上手くなりたいなぁ」と思ったものです。それ自体は間違いじゃなかったと今でも思います。

ただ、あれから14年経った今読み返すにはとてもじゃないけれど古い。とっくに賞味期限切れです。
レビューを書くためにザッと読み返してみましたが、端的に「古ぅ……」という感想しか漏れません。

藤原氏の人間味は読んでいて非常に尊敬出来る部分があるんですよ。ウンチの処理積極的にやるくらい子育て熱心だったり、印象に残るためにあれこれ工夫していたり気を利かせたり……そういうメンタリティーは尊敬出来る。

ただ、そういうメンタリティーから来る部分をビジネス書の文脈に置き換えたからこそ、この本は良くない。その場では「粋な計らい」だったことが、こうして文章になると途端に「あざとい」。加えて、ビジネス書としては、繰り返しますがOut of dateです。今時この本のやり方でプレゼンが上手くいくか?もうダメです。基本中の基本もありますが、あるところはもうオワコンといった感じ。なおかつ、藤原氏の言う「基本」は、今の私から見ても基本というには古いし通用しない。

要するに、もっと他に良書がありますし、もっと今現在に合ったやり方の紹介はあります。この本に書いてある内容の領域であれば、例えば「コピーライティング術」等の広告関連のビジネス書になりますか。
それに比べれば、この本はある意味「こんな風に俺はプレゼンしたぜ!」と言っているだけの藤原氏個人の自叙伝です。正直読む価値ないです。あるいは、読んでもさっさと卒業する本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2015年8月20日
読了日 : 2015年8月20日
本棚登録日 : 2015年8月20日

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