剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む

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  • 朝日新聞出版 (2020年8月7日発売)
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【剱岳は過酷な土地であっても地獄ではあり得ない。人々に試練と憧れを与え、新しい生命を吹き込む】(文中より引用)

明治時代に至るまで、前人未到の山とされていた剱岳。しかし、その頂上では錫杖頭と鉄剣が発見されている。装備もままならない時代、いったい誰がこの山に挑み、初登頂を成し遂げたのか。山岳歴史ミステリーとも言える一冊です。著者は、神話や伝承をこよなく愛するライターの高橋大輔。

地域に伝わる地名や口伝から次第次第に歴史の糸を手繰り寄せていく様子が興味深かったです。と同時に、著者の「剱岳愛」が揺るぎなく、もはや剱岳に宛てたラブレターなのではないかと思えてしまうほどでした。

地域史に目を向けたくなります☆5つ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2022年2月11日
読了日 : -
本棚登録日 : 2022年2月11日

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