高橋是清と井上準之助―インフレか、デフレか (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2012年3月16日発売)
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平成24年末第二次安部政権が成立した。デフレ脱却を第一に掲げているが、ちょうど似たような経済環境にあった日本。第一次世界大戦の好況後の不況、東京大震災、NY発の世界恐慌、そして満洲事変という環境下で、緊縮財政を推し進め、金輸出解禁の井上準之助は失敗、日銀の国債引き受けかで建て直しを図った高橋是清。ただし226事件に倒れ、軍事の専制に突き進む。簡潔にコンパクトにまとめられた一冊である。簡潔ゆえに細部にわたる状況は分からぬまま話が進んでいったので、参考文献をさらに渉猟する必要がある。理解を促進するためか現代の用語で過去を説明するのはかえって誤解を生むのではないかと危惧する。

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感想投稿日 : 2013年1月5日
本棚登録日 : 2013年1月5日

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