スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 朝食フェスと決意のグヤーシュ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2021年11月5日発売)
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本棚登録 : 748
感想 : 52
4

今回は朝食フェスの事前準備、そして当日のトラブルを解決していく話。
今回はほぼ主役が交代することなく、がっつり理恵さん話だったのは嬉しかった。
露ちゃんとの絆が深まる話もあったし。
露ちゃんに濡れ衣を着せようとした輩は、未だに許せそうにないけれども。
あそこで手打ちに出来た麻野さん、大人だなあ。

それにしても、呪われているのかと言わんばかりにトラブルが多くて、理恵さんに同情しきり。
特に当日のトラブルは犯罪行為も関わっているので、余計にやらかした輩に憤慨しながら読む羽目に。
こちらは裏方である理恵さんがどれだけ東奔西走して頑張っていたか知っているだけに、それを台無しにしかねない行為には腹が立って仕方がないという。
一方で美味しそうなスープに腹は空くという。
お腹が忙しいシリーズである。

今回のスープは割とマニアックな食材や料理が多かった印象。
最初聞いただけではイメージができず、詳細を読んで初めて分かるという感じのスープが多かったように思う。
気になったのはサンマかなあ……サンマがスープになるとは思わなかった。

今回、理恵さんも含め、自分がこれまでやってきたこととは違うことに挑戦する話が印象的で、その経験から新たに大切なものを見つけていく大切さを感じられる話だった。
理恵さんも、今回の件を受けて、一歩踏み出す勇気を持てたようだ。
最近ニヤニヤできる場面も増えた理恵さんと麻野さんなので、今後の展開も楽しみである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(作者名:た行)
感想投稿日 : 2021年11月13日
読了日 : 2021年11月12日
本棚登録日 : 2021年11月12日

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