栗山ノート

著者 :
  • 光文社 (2019年10月16日発売)
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感想 : 49
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古典の教えや経営者の言葉を自身の野球ノートに書き込んでいる栗山監督。それらの言葉たちを栗山さんの解釈、プロ野球チームの監督としての行動や考え方と一緒に紹介していく本。

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真面目過ぎるのでは、と思わずにはいられなかった。
考え方が謙虚すぎて、「いやいや、栗山監督は立派な実績を残してるじゃないですか」とツッコまれるのを待っているのかな、という感じさえした。

若い選手に返信する際も、相手に使ってほしい言い回しを選んで使うため、「了解しました」と言う栗山監督。上から目線の言葉は使わないとのこと。徹底している。

飛行機のトラブルや天候の都合でスケジュール調整がうまくいかないときも、成長する好機と捉える栗山監督。
学生時代、栗山先生のソフトボールの講義を受講していたことがあったが、雨が降れば授業は中止。雨がやんでいてもグラウンドがぬかるんでいてもやはり中止。日程の半分くらいは休講だった記憶がある。泥で汚れるのが嫌なんだとばかり思っていた。あれは栗山先生の考えがあってのことだったんだな。

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2016年の日本シリーズ第6戦で話題になった「見せ大谷」について言及してくれて嬉しかった。相手を惑わせるためにやったのではなく、自分のやるべきことをやった、とのこと。
(同点の8回表、2アウト満塁。バッターが中田翔の場面、ネクストバッターズサークルに大谷翔平を立たせて、広島のピッチャーにプレッシャーをかけた)
当時、テレビ中継を観ていて、「栗山さんすごいな~」と思ったのをよく覚えている。

勝てば選手のおかげ、負けたら監督のせい、という姿勢の栗山監督。真面目で立派過ぎる。自分とは雲泥の差があるからもはや参考にできない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2020年11月8日
読了日 : 2020年11月6日
本棚登録日 : 2020年11月6日

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