現代アジア経済論

著者 :
  • 法律文化社 (2011年10月1日発売)
3.50
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 15
感想 : 4
5

「グローバリゼーションの本質は、市場が世界規模に広がってボーダレス化するといった表面的な現象問題にあるのではない。冷戦終了後も冷戦型イデオロギーの残影に寄り掛かりながら、なおアメリカが強引に覇権国であり続けようとする「無理」が、今日のグローバリゼーションをもたらしているのである。すでに過ぎ去った時代軸であるにもかかわらず、新しい近未来社会の構想力が現れてこないために、古い座標軸の呪縛から逃れられず、しだいに矛盾が拡大して出口の見えない袋小路の中で、将来社会への里程標のごとき喧伝・誇張されているのが、グローバリゼーションなのである。」

どの章も面白い。結局政治の問題だからうまくいかない部分があるにせよ、そんな中で何をしなければならないのかを考え始めるにはいい本だった。
この次に『失敗の本質』を読み始めたが、そこから何か興味深い繋がりが見えてくるかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: グローバル
感想投稿日 : 2013年12月13日
読了日 : 2013年12月13日
本棚登録日 : 2013年12月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする