暁星記(1) (モーニングコミックス)

著者 :
  • 講談社 (2002年10月23日発売)
3.25
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本棚登録 : 41
感想 : 4
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金星を舞台とした自然対人間の物語。



自然を人間と対立するものと描くのは東洋人的だ。西洋人は人間は特別なものと認識し、自然をどうとでもなるものと考える。東洋人は自然と人間の関わりを意識する。自然というどうもならないものとどう共生していくかとか考えるのは東洋人だ。



自然が人間と対話できる存在に具現化し、それとの関わりを描くことで、人間の自然に対する関わりについて改めて読者に考えさせる的な感じ。正直この手の作品は、作者のマスタベーションに近い。特に最後がこの手の話で終わったら、中身のない作品だと思ってしまう。実は『スプリガン』もこういう話があるのだが、作品全体を通じて御神苗優のスプリガンとして活動を描いているので、メインにはあまり影響を与えない。しかし、この作品は違う。



精霊とか悪霊とかよく分からないものを描き、最後はよく分からないまま終わり、結局なんだったのかよく分からないまま、自然と人間の代理戦争としての神話的なよく分からない落とされ方をする。ストーリや設定は非常におもしろいのに、こんなマスタベーションの上に成り立ってると思うとすっげぇ脱力するわ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2015年8月10日
読了日 : 2015年8月10日
本棚登録日 : 2015年8月10日

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