「近代の超克」と京都学派 近代性・帝国・普遍性

制作 : 酒井直樹  磯前順一 
  • 以文社 (2010年11月30日発売)
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「近代」という概念は西洋、キリスト教文化圏に起源を持ちますが、日本は明治以降、とりあえず「近代化」を推し進めて来ました。政治経済といった問題とは別に、その流れの中には思想面での混乱や問題点も多く出てきたようです。あの戦争(特に太平洋戦争)の背景に。本書の中で最も印象的だった一節。藤田正勝氏は次のように言います。(以下、省略しながら引用します)
「『近代の超克』という言葉は」「実質的な内容を付与されなかったかもしれない。その意味で空虚な言葉であったと言うことができる」「しかし」「記録を読んだものにそれぞれの意味を込める『容れ物』を用意した点で大きな役割を果たした」
これ以上何も言うことはないです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2011年6月13日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年6月13日

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