極道男に宣戦布告! (アクアコミックス)

著者 :
  • オークラ出版 (2012年11月12日発売)
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感想 : 3
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昭和な893の大垣は、うっかり親切心を出して酔っ払いを介抱しようとしたところ、なぜか窃盗容疑の現行犯で逮捕されてしまいます。大垣を逮捕したのは、クールで石頭の警部補、郡山。
不愉快な思いをして帰宅した大垣の元へ、隣人が引越しの挨拶にやって来ますが、何とその相手は郡山で二人の間には不穏な空気が漂いまくるのでした。

大垣が見てくれとてもコワモテで男前な893で、郡山も一見アダルトなクールビューティーなので、てっきりこれはシリアスかと誤解してしまいました。
微妙な雰囲気のラブコメです。
893の大垣が見た目を裏切る超イイ人。昔気質というか困ってる人をほっとけない性質なんです。なので、つい郡山のペースに乗せられてしまうんですよね。
そして、郡山が意表をつく不思議ちゃん。でも、ただのボケじゃなくて自分に正直に行動しているところが面白いです。

大垣の方が優勢かと思いきや、郡山の言動に怖気づいてしまい、でもそんな弱気な態度は見せられないと、思わずあれこれ頑張っていてキュンとさせられました。
主導権の攻防戦とも思える二人のやりとりが、だんだんただのイチャコラになっているのに笑った。

同時収録の「極道は愛を吠える」も似たテイストの作品。昔気質の893主従もの。クール眼鏡のハイテク893である高瀬に、武闘派で使い物にならない黒岩は雑用でこき使われています。
ところがある日、上納金を持ち逃げされた上顔にアザをつくった落ち込んでいる高瀬をなぐさめるうちに黒岩に情が湧いてきて。

いいツボついてきてる作家さんですが、いつも物足りなさを感じてしまうんですよね。ツボが押し足らないというか。あと一歩!なんです。
とりあえず、シリアスなのかコメディーなのか、路線をどちらかにはっきり決めたほうがいいですよね。そして、エピソードもひとつひとつもっと細やかに掘り下げて描いてくれたらかなり面白くなりそうなんですけど。

作画は以前よりきれいで上手くなってる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小池マルミ
感想投稿日 : 2012年11月22日
読了日 : 2012年11月22日
本棚登録日 : 2012年11月22日

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