〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2015年5月20日発売)
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感想 : 12
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・当初の意図通りに成長する起業などいない。出発点から手探りで進む。探索の連続である。当初描いていたものとは違ってもデスティネーションに辿り着ける
・70年代以降顕著になったファイナンスの数理工学化によって、企業価値の計測や算定が日々行われるようになり、その結果、かつては両立可能だった利益の最大化と企業活動のミッションという二つの目的が乖離してしまった。10年代に生まれたベネフィット・コーポレーションは、これを修正するものだ。具体的には、会社法の改正を通じて、利潤(プロフィット)だけでなく公益(ベネフィット)を重視する企業であることを法的に位置づける。経営側だけでなく働く側にも新たな選択肢を与えるものだ
・トクヴィルによれば、アメリカ人の哲学的傾向性とは、「体系を排すること、眼前の事実を重視すること、物事の理由を権威によらず独力で探求し、結果を目指して前進すること、定式をとおして物事の本質を見抜くこと」である。このような集団的特性は、後にアメリカ独自の思考様式として登場するプラグマティズムの土台となった

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月4日
読了日 : 2015年7月12日
本棚登録日 : 2018年11月4日

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