高嶺と花 12 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社 (2018年10月19日発売)
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本棚登録 : 272
感想 : 4
3

11巻でドラマティックな急展開を迎えた高嶺と花。既に花は自分の想いを明らかにしているし、後は高嶺が素直になればいいだけ……という段階であんな誤爆をかます高嶺にはちょっと笑ってしまった
ただ、11巻で起きた事件や直前に見た夢によって高嶺が素直になれたのは事実。高嶺が本音を露わにした事できっと二人はカップルになってしまうんだろうなと一瞬思わせてからの「無理です」には更に笑ってしまった。
普通の少女漫画のヒーロー、ヒロインにはとことん成れない二人なんだな(笑)

そこからの展開は良い意味でいつもどおり。花を自分に振り向かせようとあの手この手でアピールしてくる高嶺。高嶺を表現豊かな言葉であしらい続ける花
両者ともに想いを明らかにしてからのこの遣り取りにはじれったい部分があるのは事実なんだけど、こういった漫才のような応酬がある関係こそ高嶺と花らしいと思えてしまう。他の少女漫画みたいな恋愛をして色ボケしたい二人を見たいとは思わないからこそ、このような展開を許せる部分はある

そもそも、作中で花が言及しているように今の高嶺は自覚してしまった想いを持て余して花にアタックしている状態なんだよね。だからあの事件や高嶺の発言で傷ついた花の心、そして花自身が高嶺との関係をどのようなものにしたいと思っているかに目を向けられないでいる
花からしたら11巻からずっと高ストレスな状態が続いていることになる

そんな中で降って湧いた偽恋人展開。おかモンにその役割を担わせるのは少し残酷な気もするけど、それによって高嶺がちゃんと花と向き合えるようになれば、おかモンもようやく花への想いにケリを付けられるのかな?

それぞれの人物の想いの行き場が整い始め、クライマックスが近づいているような気がする

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2018年11月8日
読了日 : 2018年11月7日
本棚登録日 : 2018年8月29日

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