2010年6月に読了。
2007年の本で、リーマンショック以前の本であるが、現状変わらず今なお通じる(通じてしまう)本だ。
自分と10歳以上違っていて、自分はこれからこの波に飲まれていく世代だ。
著者が直接問題提起してるのは、団塊ジュニア世代・就職氷河期の時代に新卒を終えてしまった人達ではあるが、今自分が直面する問題としての「就活」、この辺の議論との親和性もあるだろう。
本文でも述べていたが副題の「私を戦争に向かわせるものは何か」や「論座」掲載論文の「希望は、戦争」という、「戦争」というワードが一人歩きし、その辺りの偏見をもってしまうと読み違えてしまう。軍国主義者だったり戦争を積極的にしたがってる「人命を軽んじる若者」というカテゴライズは不適当だ。
様々な社会問題は山積しているが、大風呂敷の中で語られることのない救うべき存在を認知するための本としては素晴らしい。
このように、それぞれのリアルな立場から社会を論じる人間が増えていっていいはずだ思う。専門学校卒、一応物書きの勉強もしていたがここに書かれていることを、高等学校卒業後の勉強で得たのかと思うと、頭が下がる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2010年6月21日
- 読了日 : 2010年6月21日
- 本棚登録日 : 2010年6月21日
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